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夢と現実いったりきたり

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ミュージカル「手紙」感想

感想・レポ類 舞台

ミュージカル『手紙』2017 OFFICIAL WEB

2/11(土)マチネ(太田) @新神戸オリエンタル劇場

 

 

 ミュージカル『手紙』を観ました。2016年にやっていたものの再演、ではなく「再挑戦」版だそうです。原作未読だし、新神戸ってちょっと行くのめんどくさいし……とスルーしてたんですが、スレイジーにハマったこと*1、周囲で評判も上々だったこともあり、急遽観ることにしました。観てよかった!

 

 

「人殺しの弟を世間は許さない」

なんて聞いて、「許す/許される」がメインのお話なのかな……と思っていました。でもそうじゃない。殺人の事実が消えることはないから、その罪も許されることはない。直貴も、ずっと「人殺しの弟」と指をさされつづける。それは当然の仕打ちであり、差別されるのは仕方がない。なぜならこの世はユートピアではないから――という社長の言葉は、わかるけれど、すんなり受け入れるには抵抗があるというか、もやっとしたままです。確かにこの世はユートピアじゃないし、直貴への差別がやむことはないんですけど、それを「当然」というのは何だかなーと、思っています。社長だけじゃなく、『手紙』の登場人物は全員引っかかるところがあります……。

 

とりあえずしんどい

最後の手紙を送るまで、直貴が兄を直接責めることはありませんでした。自分が迫害されていることも伝えなかった。兄が殺人を犯した原因は自分にあること、兄の寄る辺は自分(との手紙)だけであること、を理解しているからこそ、出来なかった。一人でどんどんぼろぼろになっていく(精神も、見た目も)直貴を見ているのは本当にしんどかったです。兄からの手紙が、まるで直貴を縛る鎖のようだった。それなのに、兄は全くそのことに気が付いてないんですよね。そこがめちゃくちゃきつかった。

 

ラスト

この作品はなんといってもラストシーンが一番良いな……と思いました。余計なものが一切排除された、二人だけの無音の時間が続くシーン(かなり長かったと思うんですけど、何秒くらいあったんだろう)。あの時の兄の表情がものすごくて、一気に心を奪われました。吉原さんすごいなあ。それに対峙していたもっくんもすごい。直貴は本当に頑張ったのだな、と感慨深くなって泣いてしまいました。

 

こまごまとしたこと

・もっくんが少年に見えて驚いた! ガラスの少年時代っぽい(?)

・もっくんの声は聞きとりやすい

・スペシウムのあらゆる意味での「大学生バンド」っぽさが面白すぎる

・直貴がバンド脱退した後の「人殺しの弟~♪」での祐輔の動き。曲の前の「お前の兄貴を殴ってやりたい」的な台詞を受けてか、新聞記事の兄の写真を殴っているところとか、手を伸ばす直貴に背を向けるところとか、気になる

・ハッピを着て踊る藤田玲さん(おもしろい)

・保育士の加藤良輔さん(かわいい)

・刑務所の時計の曲?の加藤良輔さんのパフォーマンスがめちゃくちゃ好き

・朝美が『GO』の椿とダブってめちゃくちゃむかついた

 

 

 

 

 メサイア森ノ宮ピロティホールに移った(次作はサンケイホールブリーゼだそうですが)ので、今年はご縁がなさそう……と思っていた新神戸オリエンタル劇場、早い段階で訪れることになりました。やっぱり椅子がふかふかだ〜〜。家から近ければなあ。

 

 

*1:キャストが結構かぶっている