夢と現実いったりきたり

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わたしのアイドル・小山田壮平と、『投げKISSをあげるよ』について

 

引き続き、抜歯の頭痛で家から出られませんのでブログを書いています。

私にとっての「(広義の)アイドル」についての話をさせてください。

 

小山田壮平という人

 

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私とってのアイドルは、小山田壮平という人です。andymoriというバンドのフロントマンで、「危険ドラッグを使用した」とか「飛び降り自殺未遂した」とか、そういうマイナスな報道で少し話題になったのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 

そもそもandymoriの曲が好き」というのが軸なので、彼の人となりを知る努力は特にしておらず、ライブの映像や作った曲から感じることでしかありませんが、あの少年性と、「音楽をとったらどうにもならなさそうだな」という感じがとてつもなく好きです。

 

このライブ映像を見てください。

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『それでも夜は星を連れて』、なんと解散ライブで発表された新曲(CD未収録)なのですが、歌っているときの表情がたまらんな……と思います。あと、小山田さん、瞳がきれいなんです。顔のつくりがめちゃくゃかっこいいというわけではないと思うんですが、こんなに澄んだ瞳をしている人、他に見たことありません。純粋で、すぐに揺らめいて、脆い感じ。ガラスみたいだなあと思います。ある層の女子から爆モテするタイプです(まあ、私なんですけど……)。

 

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宇多田ヒカルを引用すると「Beautiful boy 自分の美しさまだ知らないの」的な人だなあと思います。自分の美しさを理解してアピールしている人も大好きですが、自分の美しさを全く理解せず、なおざりにしている人も大好きです。

 

ところで、このエントリを書くに際してライブ映像を改めて見ていたんですけど、ライブだと結構メロディーを変えて歌っていて(即興っぽい)、音源とはまた違った良さがあるなあ……いい声だなあ……と惚れ惚れしていました。「大人びた子ども」みたいな声と歌い方だなといつも思います。

 

『投げKISSをあげるよ』について

唐突にこんなエントリを書いているのはなぜかというと、前に書いたレポートが発掘されたからです。「自分の好きな詩/言葉を教授にすすめる」というテーマで、andymoriの『投げKISSをあげるよ』の歌詞を取り上げました。

 

レポートというより、感想文みたいな、かなり拙い内容なんですが、自分の必死さがなんとなく伝わってきたので、せっかくですし編集して一部分抜粋します。

 

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この歌全体に漂う雰囲気を言語化するならば、「なぐさめ」と「許し」だ。歌詞を見ると、

大丈夫ですよ 心配ないですよ

大丈夫ですよ 問題ないですよ

 

という、やさしい、なぐさめの言葉が連なっている。生きていれば嫌なことがあったり、なにか失敗したりすることが必ずある。そうして落ち込んだとき、歌詞中の主人公は、“投げKISS”という滑稽にも思える方法で「君(=我々)」をなぐさめてくれるのだ。恐らく何の根拠もなく、しかし大丈夫だ、と歌うその様子に、「ああ、きっと大丈夫なのだ」となぜだか少しだけ気が楽になる。「何も考えず、全部忘れてしまってもいいのだ」という安心を抱く。まるで母親のようにやさしく包み込んでくれる、(大げさかもしれないが)無償の愛のような詩をつむぐことのできる小山田壮平とはなんと素晴らしい人間であろうか、と思考を巡らすことになる。

 

しかし、詩の後半を読んだとき、必ずしもそうではない、ということに気がつく。

 

ゴミ箱にシュートしたけど外れた 泣いたふりしてみたけどすぐばれた

 なんとかなるさと思ってたけどふられた ふられたって

 

この部分を読んで気がつくのは、主語が詩の主人公である、ということだ。「ゴミ箱にシュートしたけど外れた」のも、「泣いたふりしてみたけどすぐばれた」のも、「ふられた」のも、主人公の経験談なのだ。詩の内容がノンフィクションであると仮定すれば、作詞した小山田自身のことだ。ここまでは、あたかも主人公が「君」をひたすらに無償の愛めいたやさしさで包み込んでいるかのように描かれていたのに、それがまるで違っていたのだと気がつく。主人公が大丈夫、問題ない、心配ないよと繰り返し許し、なぐさめていた「君」が指すのは、主人公自身のことだったのだ。

 

そこに気がつくと、どうだろう。愛をもって人をやさしく包み込んでいたはずの主人公は、日常の小さな失敗でつまずいている自分をなぐさめるために歌いはじめる。「投げKISSをあげる」と嘯くことで自分自身をはげましている、弱く愛おしい一人の人間をそこに見る。そして私自身もそんな人間のうちの一人なのだと気がつくのだ。

 

 

 

どうでしょう。私は、「小山田壮平いとしい」ということを伝えたくて必死なファンガール感が溢れた文章で笑ってしまいました。レポートではそれっぽく締めてはいるんですけど、熱が伝わったのか、教授からの評価は上々でした。ありがとうございます。教授、この曲聞いてくれましたかね?

 

と、まあ、歌詞もレポートに書くくらいには好きです。平易な言葉が連なっているのに、なかなか同じようには書けないなあと思います(別に作詞をしたことはないのですが)。どこか突き放したような、自分のことすら常に俯瞰して見ているような変な冷静さが隠れているような。へんにこねくり回された、いかにも「しっかり考えました!」という歌詞ではなく、するっと口から出てきた、みたいな歌詞って一番難しいんじゃないかなあ。この言葉選びと紡ぎ方は稀有な才能だと思います。

 

とにもかくにも、33歳のお誕生日おめでとうございます!