夢と現実いったりきたり

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今更ながら『恋愛的瞬間』を読んだ感想

 
私には友人がいる。いや、人間として生まれて20年弱も生きてこれば友人の1人や2人できて然るべきだろうが、私は人を「友人」認定するのがたいそう苦手であり、こんな風に堂々と(本人が見ていないとはいえ)「友人」と書けるのは指折り数える程度の人数しかいない。それはさておき、少し彼女の話をしたい。
 
私と彼女とは中高一貫校の6年間同じクラスで、常に一緒に、というわけではないが同じグループ(この言葉も苦手である)に属していて、付かず離れずの関係だった。彼女は離れた大学に進学したが、長期休みに帰省するたびに遊んでいる。お互い口数が多いわけではないのでマシンガントーク的なことはしないし、会話が途切れることもままある。でも居心地の悪さなど感じたことがない。私はいつも彼女との関係性をどう表すかに迷う。「親友」という言葉では少し暑苦しすぎるような気がするし、そもそも「親友」ってなんだよ、というところから話がはじまってしまうので却下である。ときどき考えるのは、「片方が男だったら好きになっていたんだろうか」ということ。でも男女で出会ってたらここまで仲良くなってないな・・・というところでいつも考えるのをやめていた。
 
 
そして出会ったのが、吉野朔実『恋愛的瞬間』である。
こちらのエントリーに詳しいので、私の方からの説明は割愛とする。「あらゆることはあらかじめ吉野朔実『恋愛的瞬間』に書いてある」、ものすごく的を射たタイトルである。私は確かに『恋愛的瞬間』に解答を見つけた。心理学博士・森依は友情と恋愛の違いをこう定義する。
 
「恋愛は あらゆる抵抗に打ち勝つ相思相愛の力
友情は 相思相愛でありながら 抵抗によって達成出来ない擬似恋愛関係」
「抵抗?」
「同性であるとか既婚者であるとか恋人がいるとか 顔は好みだが性格が気に入らない 性格はいいが肉体的に受け付けない等々 逆を言えば 抵抗があるにもかかわらず気持ちのベクトルが向き合っている 人間関係と言ってもいい」
「友情は恋愛の一部ですか?」
「そうではないものを私は友情とは呼ばない」
「じゃあ抵抗を克服すれば」
「恋愛になる可能性は極めて高いと言える」
(良すぎてiPhoneにメモしてある)
 
あまりにもしっくりくる答えだった。私と彼女との間に存在するのは間違いなく「友情」である。たまたま私はここが一番響いたけれど、『恋愛的瞬間』には様々な恋愛についての「解答」が記されている。まさに「あらゆることはあらかじめ吉野朔実『恋愛的瞬間』に書いてある」のである(吉野朔実って一体何者なんだろう)。長々と書いたが、結局何が言いたいかというと、『恋愛的瞬間』まじで超やばいし読んでください。