夢と現実いったりきたり

テニミュ3rd バラスマリリイベ(5/27昼)覚書

5/27(日)13:45〜@サンアゼリア

 

バラスマのリリイベに行ってきました。立海リリイベもサンアゼリアだったので月に2度足を運ぶことになりましたね。

 

個人的に要くんとゆうごくんのかけ合いがとても好きなので、二人のかけ合いを逃してなるものか!メモを取るぞ!……と前日に意気込んでいたら、案の定メモを忘れました。帰りの電車でiPhoneの充電と戦いながら必死の形相でレポを打っている女を見かけた方はそれが私です。

 

記憶を手繰り寄せてリプツリーでレポを流したのですが、ブログの方にも残しておきます。ざっくりと。

 

 

【登壇者】

青学:阿久津、永田

立海大隅、後藤

六角:佐藤、二葉

司会:田代哲也

 

 

並び順

下手から、大隅後藤阿久津永田二葉佐藤の順。長机が2脚あり、その前に椅子が配置されていた。

椅子について、佐藤が「前よりいい椅子になってる!」と発言していた(たしかに今回びろうどみたいな質感の高級感のある椅子だった)。

 

進行

1.司会挨拶
2.キャスト登場、自己紹介
3.トークコーナー
4.生スマッシュクエスチョン
5.ゲームコーナー
6.締めの挨拶
7.ハイタッチ

 

1.司会挨拶

田代:今回テニミュの仕事をもらってからDVDを見た。もともと原作を読んでおり、好きなキャラは乾。立海戦の柳との試合がお気に入り。ドリライ2018にも参加した。客席降りの時乾役の加藤将くんが近くに来てくれた(ここで客席が笑う)。男な上、となりが空席だったのでハイタッチはしづらいかな、と思ったが、しっかりハイタッチしてくれて嬉しかった。今回のイベントでは加藤くんと会えないのでお会いしてみたかった(ここで客席がまた笑う)。

 

みんな将さんの名前が出ただけでちょっと笑ってた。愛されてる証拠である。田代さんにはぜひ将さんと出会ってほしいものですね。

 

 

2.キャスト登場、自己紹介

上手側からキャスト登場。なぜかおもちゃの弓矢を持って登場する立海ふたり。六角ふたりはお揃いのマーチンを履いて登場。ゆうごくんが要くんの真似して買ったやつですね。

 

後藤「仁王雅治役の後藤大乱闘スマッシュブラザーズで好きなキャラはピット!ピットピット!(おもちゃの弓矢をもって揺れながら)」

大隅もそれに被せボケ(詳細は失念)

二葉「えー……自己紹介改め謝罪会見を開きます」

 

 

3.トークコーナー

佐藤、トークコーナーに入る前に挙手。

「バラスマのDVDをもらってすぐに六角の分は見たんですけど、母親に『まだ?』って催促されたからそのあとすぐに送っちゃって、立海と青学の分は見れてません!」

みんなとちょっと立場が違う、ということを事前報告したかったらしい。

 

Q.各校ロケの裏話

どの学校も、基本的に映像に残っているものが全てで特に裏話はないよね、という話になりつつ、各校ロケの裏話。

 

青学

阿久津チームのケーキはあまりにも出来が酷すぎたからか、映像では差し替えられていた(佐藤・二葉「ヤラセやん!」)。実際1番おいしかったのは、加藤・牧島のケーキ。ただ、ケーキの焼き上がりまでの待ち時間でみんなお弁当を食べてしまったため、お腹が割といっぱいになっていた(撮影が結構夜遅かったらしい)。

ロケといいつつ、青学はロケ行ってないよね、どこか行きたいところとかある? と聞かれて「バーベキューしたい!」「それロケじゃなくて普通に遊びやん!」「六角も釣りじゃん」

 

六角

六角は海釣りと聞いて、「クルージングまでやらせていただけるんですか六角が!」とテンションが上がっていた二葉。しかし実際は違った。

陽向が最後に釣り上げた大物はヤラセなどではなく「ガチ」。ただし、生餌ではなく撒き餌で釣り上げた。

冒頭で陽向が手につけていたパフは矢代がポケットに入れていたもの。本番前に皆でいじっていたら矢代が怒ってしまい、和ませる意味もこめて陽向が持っていた。矢代は割といつもパフをポケットに入れていて、公演本番でもパフを入れたまま出そうになって怒られていた。

他に裏話的なものはない。カメラが回っていないところで二葉・佐藤で遊んでいたくらい。

 

立海

かなり厳粛な雰囲気の中ロケをおこなっていた。大隅・川﨑・後藤でどうにかふざけようと画策していたら、過去に弓道ロケでふざけて怒られた事例を調べてきた井澤に「やめた方がいい」と止められた。が、結局ふざけた。最終的には先生たちと仲良くなって笑ってくれるようになった。

映像では先生が一発目に的に命中させたようになっていたが、実は一発目を外していたので、あれはテイク2。

 

 

4.生スマッシュクエスチョン

箱から紙を引き、そこに書かれている人に対して質問する。挙手制。

 

佐藤「じゃあ俺やります!」

 

佐藤→永田

佐藤「なんでそんなにふわふわしてるんですか? とか聞きたいけど答え返ってこなさそうだな……自分でもよくわかってなさそう」

永田「わかってないよ! 生い立ちのせいだよ!」

 

Q.一番印象が変わったキャストは?

永田「ふまたん! クールな感じ、一歩引いて後ろから見てる感じだと思ってたらそうでもなかった」
阿久津「ドリライのバクステで一人でノリノリで踊ってるのを後ろから撮られてるのに気づいてヤベ!ってなってた」
大隅「要くん仲良いよね、俺より一緒にいる」

佐藤(?)「なんで嫉妬してんの?」
二葉「イヤ同じ事務所やから答えづらいわ!ふうまは不二役っていうのもあってより気い張ってたんちゃうかな」

 

二葉「じゃあゆうごが行ったから次俺行こ!」


二葉→阿久津

Q.正直一番キツイナンバーは?

阿久津「いっぱいあるけど…ハードル」
佐藤「あれ好き!」

二葉「(好きって)言うてたな〜」

ハードルは凱旋からテンポが速くなった。遅い方がキツイ。
逆に二葉がキツかったのはアクジニ。ゲットゥザトップ→試合→アクジニの流れがキツイ(永田とあれキツかったね〜とわかりあう)。

佐藤「俺あれ後ろから見てたんだけどゲットゥの後不二に話しかけるとこで息あがってんの! でも佐伯だからクールにやらなきゃいけない」
二葉「俺あのとき絶対鼻の穴広がってたわ」

 

永田→佐藤

Q.休みの日は何をしてる?

佐藤「ストレッチ」
二葉「嘘やん!そりゃお風呂とかと一緒で1日の流れには入ってくるやろけど」
休みの日も動かないとなと思ってレッスン行ったりしてるらしい。

 

 

後藤→二葉

Q.落ち着いた今やりたいことは?
二葉「海外行きたい!!ベタですけどハワイとか……(なんかかわいい動き)ゆうごは何したい!?」
佐藤「(二葉と二人でかわいい動き)俺もハワイ行きたい!」
要「俺と一緒に行く!?」

 

大隅→後藤 

Q.このメンバーの中で誰と入れ替わりたい?
菊丸。アクロバットをやってみたい。仁王と逆でずっと笑顔。

 

阿久津→大隅

Q.母の日は何した?
ラインしただけ。そもそも札幌で一人暮らししてたころからほとんど会ってない。

ドリライがある意味プレゼントなのかなと思う、と照れ臭そうに話す阿久津。

 

他に変わったプレゼントをした人は?
佐藤:傘を着払いであげた(クレカがないので。後からお金は渡した)。
二葉:双子の勇くんが母の日のプレゼントを送ってるのをインスタで知り、焦って「ドリライのグッズとかあげたよな?」って言った。

 

5.ゲームコーナー

トークコーナーからゲームコーナーの切り替わりで皆が水を飲んでいるとき、二葉が佐藤の水をとって、紙コップをぐるぐるしてどこに入ってるでしょうみたいなクイズ(伝え方がわからない)みたいな感じで、自分の水と佐藤の水をわ〜っとやってどっちでしょう!? みたいに絡んで、佐藤にしばかれていた。かわいい。

 

各チーム釣り竿とバケツを持って登場。入場時に配られていた色んなものがプリントされている紙(私は味玉だった)を、各チーム10枚ずつ釣り上げて、そこから3枚を選んでケーキをデコレーションしましょう、というルール。最後に客席から拍手で投票→最も得票が少なかったチームが罰ゲーム。

 

結果


六角:ハム×3
→唯一3枚揃ってるのがハムだったので。これはジューシーないいハム!と主張。食べるときはハムをよける。


青学:一番上に味玉、左に苺、右にメロン
→トップにジャッカルを鎮座させた。あとは高級なものを選んだ。色味も肝。

 

立海:松ぼっくり×3
→そもそも松ぼっくりや草などしかもらえなかった。お客さんを信じる。ポイントは右の松ぼっくりだけ逆さになっているところ。あくまで飾りなので、食べるときはよける。

 

立海と六角が同数くらいだったが、司会判断で立海が罰ゲームに。大隅が後藤をおんぶしながらスクワット、後藤は他メンバーのいいところを言う。

 

 

 

 基本的に六角のふたりを見ていたので、他校のことは多々漏れがあると思いますが、大体こんな流れだったと思います。要くんが終始ゆうごくんの方をちらちら見ていたのがかわいかった! 本当に仲良しですね。

 

 

 

ハワイ俺旅、ありなのではないでしょうか?(俺旅スタッフの方、お願いいたします)

 

 

舞台「メサイア 月詠乃刻」

2018年4月29日(日)13:00@メルパルクホール

messiah-project.com

 

日本政府高官が次々と集団自殺を遂げる前代未聞の事態が発生する。
チャーチ・公安の調査により、新興宗教団体「照る日の杜」が関わっていることが明らかになる。
潜入調査に乗り出す公安五係。
時を同じくして日本の根底を揺るがすプロジェクトが動きだしたとの情報を入手する。
任務のなか、自分たちの過去に向き合いぶつかり合う御池と柚木。暴走する小暮に雛森は何を思うのか?
そして、迫り来る未曾有の危機の中、急浮上する「ミコトノリプロジェクト」の実体とは…?

 

そんな中、サクラとして任務に当たっていた一人の男が帰国する。
その男の名前は…加々美いつき。

 

 メサイアシリーズももう何作目? って感じで、こちとら色んなメサイアの形を見せられてきたわけで、そろそろ大抵のことでは動じませんよ、という構えで観に行った月詠乃刻。が、さすがメサイア、毎回「やばい」を更新してくるコンテンツ。観劇後に友人とお茶をしてた時も本当にお通夜だった。

 

 今回、卒業したサクラであるいつきが主人公(といってもメインになるのは万夜と小太郎のメサイア)となったことで、これまでも何となくは描かれていた、サクラたちが置かれる絶望的な状況が鮮明になってた。二人そろって無事卒業できたとしても、その後のサクラにはメサイアの存在以外に希望はなく、死と隣り合わせで生きていかなければならない。メサイアシステムって、お互いがお互いの「神さま」になることでサクラを生に縛り付ける呪いみたいだな、と思ってたけど、今回は宗教団体・照る日の杜が舞台となったことにより、「神さま」が直接的に描かれていて、「あ~~~やっぱりな」って感じ。

 

 万夜と小太郎の話は多分いろんな人がたくさんしてくれてると思うし、今のところちょっとうまく言葉にできる気がしていないので置いておくとして、私は穂波葉礼と及川昴流の話をしておきたい。

 

 葉礼の圧倒的「選ばれない者」感がものすごく哀れだった。御神体にも選ばれず、万夜からも選ばれず、昴流からは「偽物の神」として憎まれ、彼は人生のうち一度でも誰かに選ばれたことはあったんだろうか。葉礼は万夜のことを自分の太陽だと言っていたけれど、それは純粋な信仰心だったんだろうか。自分にないものを持っている万夜がそれを手放そうとするのが許せない、という気持ちはなかったんだろうか。ということを考えている。人工的につくられた神だと知っても、それでも小太郎は万夜のことを神だと認めた。昴流が小太郎のような考えに至らなかったのは、やっぱり葉礼の存在じゃなくて、特別な力を持つ御神体を信仰していただけだからだろうなあと考えると、存在を承認してくれる誰かと出会えなかった葉礼はとても惨めだ。彼もまた照る日の杜の被害者だよなあ。

 

 あと、葉礼や昴流を見ていると、信仰心というのはあまりに身勝手に対象を理想化して消費している、というのを改めて突き付けられたような感じもあって、日々アイドルや演劇に対して「神さま」を見出して救われている身としてはかなり厳しい気持ちになった。勝手に信仰して理想を押し付けて相手に負担をかけておいて、理想像と違ったら「裏切られた」なんて、本当に最悪じゃん? でもそれしか生きるよすががないから、「裏切られた」なんて言わないから、信仰すること自体は許してほしい。ごめん。

 

 どこかで「月詠は鋼のオマージュ」と聞いて、だからこんなに好きなんだな……って納得した。私がメサイアシリーズで好きなのは紫微・鋼・月詠です。

 

 ところで、メサイア恒例・大楽の長尺カテコ、おっきーさんの告別式がめちゃくちゃ良くて。ふたりで卒業することを目標に頑張ってきたから今回の結末は本当に悔しい、と言ってくれたこと、そして、万夜と小太郎の間の感情をなんの衒いもなく「愛」と言い切ってくれたこと、すごくありがたいしおっきーさんが皆から愛されてる理由がよくわかった。カテコ中ずっと観客がズビズビ泣き笑いしてる光景、よく考えたらめちゃくちゃ面白かったんだけど、いや、泣くよね……。あと、杉江くんの姿がすごくよかった。挨拶の内容もそうだけど、ずっと一歩引いた態度でいたことや、おっきーさんとりょうきくんに一言ずつ声をかけていたのが、卒業したサクラであるいつきと重なってグッときた。

 

 内容的にはめちゃくちゃ良かったから、メサイアは物販売切を防止してください……。今回パンフ買えなかったんですよ。悲しい……。

 

 

舞台「Take me out 2018」感想

3月30日@青山DDDクロスシアター

 

www.takemeout-stage.com

 

男たちの魂と身体が燃え滾る、「ロッカールーム」。彼らにとってそこは、すべてをさらけ出せる楽園だった。ひとりのスター選手による、あの告白までは-。

黒人の母と白人の父を持つメジャーリーグのスター選手、ダレン・レミングは、敵チームにいる親友デイビー・バトルの言葉に感化され、ある日突然「ゲイ」であることを告白。それは、150 年に及ぶメジャーリーグの歴史を塗り替えるスキャンダルであった。しかしダレンが所属するエンパイアーズ内には軋轢が生じ、次第にチームは負けが込んでいく……。

そんなときに現れたのが、天才的だがどこか影のある投手、シェーン・マンギット。圧倒的な強さを誇る彼の魔球は、暗雲立ち込めるエンパイアーズに希望の光をもたらしたのだが-。

 

 

 Take me outの物語は、さまざまな視点から読むことができるのだと思う。肌の色、言語、宗教、性的指向、貧富、ぱっと挙げるだけでもこんなにたくさんの「問題」を孕んだ物語だから。だけど、私はこの物語を、あくまで「ぼくの神さま」の話として受け止めている。「神さま」というのは宗教的な意味合いではなくて(確かにTake me outは多分に宗教的というかキリスト教的な思想が重要な要素ではあるのだけど)、自分にとっての美しいもの、素敵なもの、信じられるもの、それらのことを指す。Take me outに登場するキャラクターたちにはそれぞれに「神さま」がある。デイビーにとってそれは文字通り神のことで、メイソンにとってそれはダレンだった。シェーンにとっては? おそらくそれは「投げること」だったのだけれど、彼はそれを選択したというよりも「それしか縋るものがなかった」のだろう、と思う。

 

 キッピーという男は、外国人選手の言葉を「喋れないけれども、何を言っているかなんとなくはわかる」と言って通訳のような役割を担っている。その訳というのは、合っていたり間違っていたりする。彼はシェーンの言葉をも「通訳」しようとして、そして失敗してしまった。そういう、物語全体を通して常に「理解者」たろうとすること、それがキッピーの美点でもあり、しかし同時に傲慢さでもある。と、いうのは、こうして他人を理解したようなふりをしている私に対する自戒でもある。

 

 

 さて、「Take me out」=連れてって、連れ出して、というタイトルについて考えたい。感想を書くにあたって、随分遠くなってしまった記憶を引っ張り出していたのだけれど、冒頭の舞台セットを思い起こすとき、どうしても牢獄のかたちをしてしまうのだ。観劇からもう2週間以上経っていて、印象でしかないから実際確認したら全然そんなことないのかもしれないけれど。

 

 メイソンが「野球は民主主義のメタファーだ」と熱く語っていた(違うのは「敗者」がきちんと描かれることだとも)ことも踏まえて、アメリカ社会の縮図みたいなエンパイアーズのロッカールームを、キッピーは「楽園」と呼んでいた。「俺たちは楽園を失った」と言っていた。だけど私にはあれを楽園だなんて思えなかったのだと思う。はっきりと言葉にはされていないけれど、明らかに何かが制限されているような、透明な檻のような、そんなものに見えていた。その檻があるのは、ロッカールームという場所にではない。ひとりひとりの、あるいは複数人が集まったときの、心の内にある。そこから「連れ出してほしい」と誰もが無意識に叫んでいて、だけどそれに気が付かなくて、檻を取っ払ったり抜け出したりする人がいると敵視してしまうのだと思う。

 

 ダレンはデイビーの一言をきっかけに檻から抜けようとしたけれど、思っていたよりそれが困難で、もがいていた。メイソンはダレンの存在をきっかけに檻を抜け出して、結果的にメイソンがダレンの「Take me out」を完成させたんじゃないかな。二人のハグは私がここ最近で目にしたものの中で最も美しいものだった。真っ暗な中、二人だけが照らされた世界を目の当たりにして、私は泣いた。

 

 役者の話もしておきたい! シャワーを浴びる章平さんの美しさは、彼が自身を「神」と豪語していても納得がいくほどの硬度があって素晴らしかった。玉置さんが素敵な役者さんだというのは改めて言うようなことではないかもしれないけど主張したいので言っておきます。メイちゃんはとーーーってもかわいい。陳内さんは造形が好みかつ美しすぎてガン見した。

 

 あとこれは本当に余談ですが、トイレに並んでいたら演出の藤田さんが通って行かれてめちゃくちゃ興奮しました。トイレの横が楽屋っぽくて、終演後にワッと盛り上がっている声も聞こえてきて「良いな~~」と思いました。2017年度の締めに相応しい素敵な演目でした!!!時間あれば絶対観に行ったほうがいいと思います。

 

 

 

 

おしらせ

 

 ブログの仕様を諸々変えました(だから何、というわけでもないのですが)。

 

 ※ グループにも一応表示されるよう、一時的にカテゴリー追加しています。

 

タイトル

 

旧:「夢と現実いったりきたり」⇒ 新:「phenomenon」

 

 

 

単純にタイトルが長くてデザインが崩れがちで面倒だったので変えました。

響きが好きな単語です。特に深い理由はありませんが、旧タイトルの由来だったふぇのたすの前身バンド名もそういえばphenomenonでした。

 

デザイン

お借りしたテーマをちょっといじっています。赤背景に黒文字というどんだけ読みづらいんだよというデザインですが、リーダー機能をご活用ください(他人まかせ)! くすんだ赤とグレーがかった黒の組み合わせが好きなのでこの色合いです。

 

テーマの仕様なのか、スマホからだと引用スターがつけられないようです。どうにかする方法が見つかればいいんですけど、見つかりそうにないので、引用スターをつけたい! という方はPCから見てください。

 

あとは、タイトル下にメニュー(「ABOUT」「CATEGORIES」「ARCHIVES」)を追加したので、スマホから見やすく……なったかな? ついでに、未来日付のエントリをABOUTとして使っていましたが、はてブロのaboutページを発見したのでそちらに変更しました。

 

他に細かい部分も変えてます。HTMLは中学生ぶりに触りました。HTMLとかCSSとか、勉強したらもっと色々面白いんだろうな~~と思うんですけど、必要ないと勉強する気が起きませんね。

 

今後もよろしくお願いします。

 

 

ドラマ「QP」

ドラマ「QP」(2011)

あらすじ

拳を壊して志半ばでボクシングチャンピオンの夢を諦めた美咲元は、ある日、天狼会のボスの我妻涼に出会う。人並み外れたオーラを放つ涼に一目で憧れを抱いた元は、すぐさま天狼会のドアを叩く。そして、涼から世話役として紹介されたヒコを兄貴として慕うようになっていった。
そんな最中、この地域で幅を利かせている横溝組が涼の身辺を嗅ぎまわり始めていた。対立を深める横溝組と天狼会、そしてその様子をさぐる古岩組。均衡を保っていた3つの組が、徐々にバランスを崩していく…。
次第に明らかになる涼、トム、ジェリーの過去。夢や野望を実現させるためなら手段を選ばない者たちが見せる生き様。誰もがわかるものではない、修羅場を経験した者だけに結ばれる絆。窮地に立たされたとき、暴力の世界に身を投じた男達は何を選び、そしてどう生きるのか…。

http://www.ntv.co.jp/QP/

 

 感想

  以前フォロワーさんがおすすめされていた「QP」、「トドメの接吻」のスピンオフ「トドメのパラレル」を見るためにトライアル入会したhuluにあったので、見ました。ドメキスは今期割と本気で一番楽しんで見ているドラマなのですが、ドメパラを見るとより愛おしくなるので見ることをおすすめします。制作陣におもちゃにされる、もとい愛されている真剣佑があんなことやこんなことをするドラマなので。なぜか大抵ホラーノベルゲーのバッドエンド風に終わる。

 

 さて、この「QP」は、めちゃくちゃざっくり言うと、我妻涼(演:斎藤工)と元ボクサー・美咲元(演:林遣都)が出会ってから、我妻率いる天狼会が崩壊するまでの期間を描いた所謂ヤクザもののドラマです。正直前半の5話くらいまで流し見していたので「この人誰だっけ……」となることもしばしばだったのですが、多分ちゃんと見てたらわかると思うし、私みたいに不真面目に見ていたとしても5話過ぎたあたりからめちゃくちゃ面白く見れると思います。というのも、天狼会を始め、登場人物の思惑や過去がこのあたりから明らかになっていくからです。

 

 私が好きなのは天狼会の殺し屋・トム(演:金子ノブアキ)とジェリー(演:渡部豪太)の関係性。むしろ彼らを嫌いな人いるの???? ってなってるんだけどどうでしょうか。この二人、孤児院で出会って、色々あって二人で殺し屋として生きていくことを選んだ義兄弟(トムとジェリーは仮名)で、互いが互いに重いくらいの愛情を持っているんですね。彼らの夢は、稼いだお金で沖縄の丘を買って、二人だけで住むこと。「我妻に賭けたい」と思ったトムの気持ちは本心だったと思うけど、彼らにとって世界に必要で最優先なのは互いの存在で、最終的にはああいう形になってしまったのがしんどいなと思います。何度も繰り返し出てくる幼少期の二人の会話(「QP」は全体的に同じシーンが何度も繰り返されるけど)が、言い回しを含めてすごく好き。ジェリーは「自分が死んだらトムは泣くけど、そのあとは一人でも生きていける。自分は、泣きはしないけど後追いはするかもしれない(=一人では生きていけない)」ということを淡々とした調子で話すし、二人だけで沖縄に住む提案をするのも元々はジェリーだし、クールに見えてすごい重い(褒めてる)。多分、彼にとってトムは唯一の救いだったんじゃないかな、という話なんですけど。劇中、何度か「現在」の彼らと幼少期の彼らが重ねられる演出があって、トムとジェリーの二人の時間はあの頃から止まってるのかもしれないなと思いました。

 

 あまりにもトムとジェリーのことを好きになったので彼らのイメソン(嘘ではない)買いました。この曲に限らず、全体的に音楽のセンスがかっこいい。

Rabbit Foot

Rabbit Foot

  • Song Riders
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

 

 あとは情報屋・エイジくん(演:窪田正孝)、古岩組の若頭・蜂矢兼光(演:やべきょうすけ)も好き。エイジくんの出番って結構少なくて、ちゃんと出てくるのって5話と11話くらいなんだけど、もう言動がいちいち全部かわいい。ここで唐突に、私が選ぶエイジくんかわいいランキングを発表します。

 

  • 大きい灰皿の煙草を外に出して、そこに水をいれて飲むエイジくん。
  • トムに電話をかけるエイジくん。(敢えて文字に起こすと「もしもしぃ~~?♡トムさんですかぁ?♡エイジですぅ♡あぁ~んもうよかったぁ~~♡ちゃんと生きてたんすねぇ~~♡♡」)
  • 「諭吉……♡あっもうすっげー気持ちいい……♡」って言いながら札束に頬ずりするエイジくん。

 

 同率一位。エイジくん、基本的に「にゃはーん」って感じの顔をよくしてるし、灰皿で水を飲むシーンなんかもはや私に人間に見えてるだけで実は猫なのでは……とすら思うほど、猫っぽい。窪田くんのファンは多少無理してでも見た方がいいと思います。あ、蜂矢は純粋に私がめちゃくちゃ好きなタイプの男です。

 

 

 ストーリーとしては我妻はこの後も誰かを信じることなく、さらなる破滅へ向っていくんだろうな……という救いのなさを突きつけて終わってしまうので、誰か我妻の魂を救ってあげてほしいなって思う。彼は天下を獲るつもりなんだけど、いろいろヤンキー・ヤクザ映画やドラマを見ていく中で、てっぺん獲ったその先に一体何があるんだよ……という気持ちがどんどん強くなっています。だってみんな孤独になって破滅していくんだもん……。校内でナンバーワンになる!っていうストーリーだったらそうでもないんだけど、舞台が学校の外に移ると急にみんな破滅に向かってしまう気がする。大抵社会からドロップアウトしてしまった人たちが登場人物で、闘う手段が銃や刃物になって、死と裏切りが隣り合わせの世界だから仕方ないのかな。泣いちゃう……。なんかそういう意味でやっぱり美咲くんとみんなとの間には断絶があったんだよな~~。我妻が美咲くんを昔飼ってた犬に重ねる描写があったり、他のみんなも割と彼に優しかったけど、美咲くんみたいにきゅるきゅるしたお目目のかわいい男の子が、現実を知らずにぽやぽやヤクザの世界に憧れてきたら、そりゃみんな優しくしちゃうよねって。

 

 

 

 キャストも被ってるし、なんとなくソリッドな「HiGH&LOW」っぽさがあるから、ハイロー好きな人は「QP」も好きなんじゃないかな、っていう無責任なことを言っておきます。私は1話に鈴之助が出てたのもあいまって「ガチバン」シリーズを見たくなってきました。どこまで見たっけ……。

 

 

 

それでも生きていく、ということ/Dステ「アメリカ」

 

 

作・演出に小劇場界を代表する劇作家、THE SHAMPOO HAT赤堀雅秋氏を迎え、赤堀氏の代表作「アメリカ」に挑戦。脚本に大胆な改訂を加え、登場人物も増え、まさに2010年のD-BOYS STAGEのための「アメリカ」となった。演劇の聖地、本多劇場紀伊國屋ホールでの初の公演、また大阪以外の名古屋、新潟での公演も初めてであった。
築30年ほどのボロアパートの一室を舞台にした過去と現在の物語。劇団の公演を目前に控えた弟の部屋には、いつものように仲間が集まっていた。台本の執筆は一行に進まず、息詰まる空気を打ち破る事ができない。一方現在、兄は弟が姿を消したその部屋に遺品整理のために訪れていた。兄と弟…隔てられた2人の気持ちが交差することはあるのだろうか?

 

 

 「TRUMP」と「淋しいマグネット」を見た後、次何見ようかなと思ってたところに「好きだと思う」ってすすめてもらった「アメリカ」。当たり前に好きでした。

 

 私は映像で見たから余計にだけど、この作品は、稔に手向けられた花束から始まる。真赤な情景とパッヘルベルのカノンも印象的。これらはラストシーンとも共通している。あの真赤な情景に、夕陽の光という表現は似つかわしくない気がする。あれこそ「赤光」だ、と感じた。ちゃんと読んだことはないけど、斎藤茂吉の『赤光』という詩集があって、どうやらこの赤い光は狂人の精神状態と結びついているらしい、と、芥川の『歯車』を読んだとき耳にした。「アメリカ」の人たちは、みんな少しずつ不自然で、でもそこから目を背けていて、息苦しい。あからさまな狂人がいるわけではないけれど、どこかにしこりがある人たちばかりだった。

 

 中でも一番、「歪み」があるなあと感じたのは、荒木さん演じる清。弟が死んでも、涙一つ見せず、平気なふりをしている。本心を誤魔化しているところも、困った時に浮べる作り笑いも、上司からの電話に不自然なほど笑い声をあげるのも、なんか痛々しくて、後輩が「頭にくる」って言うのも仕方がないと思う。離婚したばかりで、鬱病を患ってて、潔癖症っぽい。「あの人アッチ系じゃないよね?」って言われてたけど、私は割と真面目にそうなんじゃないかな、と思う。直観的なものでしかないけど、それがしっくりくる。隣人が「『仮面』の『仮』だよ!」と何度も言うけど、その言葉はいつも清に向けられていて、離婚した奥さんとは仮面夫婦だったのかなあ、とか考えてしまった。いつも平気なふりをしている=仮面をかぶっている清、という意味かもしれないし、それとも全く意味なんてないのかもしれないけど。

 

 このお芝居では、何かと印象的なものが多い。窓。時間。煙草。トイレ。だけどそのどれも、明確な意味は明かされない。登場人物のことも、「どうして?」と引っかかることがたくさんあるけれど、明かされないどころか一切触れられないまま終わっているものの方が多い。たとえば、森くんはどうして骨折しているのかとか、兄弟がどうして10年もの間会っていなかったのかとか、稔がどうして異常にトイレに行っていたのかとか。明かされない、というのが、あまりにもリアルすぎた。私なりに「納得のいく答え」を勝手に導き出してしまいそうになるけれど、人間と人間と人間の間に生まれるドラマって、そんな単純な謎解きなんかじゃない。因果関係ってもっともっと入り組んでいて、本人たちですらわからないくらい細かいことが少しずつ影響しあって織りなされるものなんだよな、と思った。

 

 ただ唯一わかることは、彼らみんながそれぞれに複雑な思いを抱えていて、それを口に出そうとはしないということ。出さない、というより、出せない、という方が正しいかもしれない。それは、口に出す勇気がなかったり、相手への遠慮だったり、はたまた自分自身でも気が付いていなかったりするからなんだろうなと思う。いくらバカなことをやっていても、彼らは既に子供じゃなかったから。いろんなもやもやや、許せないことや、悔しいことや、そういうものって解決しないことがほとんどで、でもそれでもなんとか毎日生きていかなきゃいけない。目を背けながら、口を噤みながら、だましだまし生きている人間たち。私は彼らを愛しく思う。

 

 だけどやっぱり、いつまでも向かい合うことを避けたままでは生きていかれなくて、それがラストシーンで描かれた兄弟の邂逅だったのかな、と思います。アメリカに旅立つ準備をする稔を見つけて、心底嬉しそうな顔をする清。子供のころのように、輪ゴムの銃で稔を狙う清。いくら命中させても声をかけても気が付かない稔に、これは自分の幻覚(もしくは夢)なのだと気が付いて崩れていく表情がとても素敵でした。本当に稔が銃に撃たれて死んだのだとしたら、「輪ゴムの銃」というのも切なくなるアイテムだな、と思う。果たしてラストの稔の表情は何に向けられたものだったのか、決して交わるはずのない二人の視線は交錯したのか? というのも人によるだろうけど、どちらにせよ、清が稔に対する未練から少し解放されたことを示しているんだと思った。鳴り響くカノンが、彼らの訣別をより際立たせているようだった。明るい話ではないけれど、カタルシスが得られた。これまでのすべての出来事がこのラストシーンのためにあったのだと言いたくなるくらい美しいラストだったと思う。大くんも荒木さんも良い演技をする人たちだなあ。

 

 単純な謎解きなんかじゃない、と思いつつも、「アメリカ」のお話についてはこれからも考えたいことが山ほどあるから、またいつかなにか書くかもしれません。いま一番考えたいのは森くんの存在です。彼の考えていることを知りたくて仕方がありません。とにもかくにも「アメリカ」、みんな見てくれの気持ちです。余談ですが、過去にジャニーズ主演で舞台の戯曲をドラマ化してた「演技者。」っていうシリーズでもこの「アメリカ」をやっていたそうで、今のジャニーズと今の演劇界がコラボして同じようなプロジェクトをやったらめちゃくちゃ面白そうだから何とかしてやってくれないかな~~。

 

 

 

 

 

 

 

花は咲くか?/Dステ「淋しいマグネット」Reds

www.youtube.com

 

 スコットランドの気鋭の劇作家ダクラス・マックスウェルによる珠玉の名作を、日本初上演した。 物語の舞台を日本に置き換え、全役ダブルキャスト、4バージョンで上演。 惹かれあい、傷つけあう4人の若者達の20年間を痛烈に描いた青春群像劇。

 

 

 最近はD-BOYSチャンネルやDVDなどでD-BOYSの舞台ばかり見ている気がします。タイトルからして好きそう! と思ったこの「淋しいマグネット」、大好きでした。

 

 色んなことを考えるけれど、とりあえずざっとした感想を。リューベンが初めて語って聞かせた『空の庭』では、最後に種が残る。その種が芽を出すのか否か、それはわからない。「淋しいマグネット」のラストシーンはこの『空の庭』をなぞったもので、あの後彼らの「種」が芽を出すかどうか、それは私にはわからない。そういう話だった。めちゃくちゃ余談になるけれど、この「種が芽を出すかわからない」というので、映画『青い春』の「先生、咲かない花もあるんじゃないですか?」という台詞を思い出した。ラストの彼らの涙を見ていたら、芽は出るもの、花は咲くもの、って信じたくなってくるけれど、彼らにとって芽が出ること、花が咲くこと、ってなんなんだろう。

 

 結末だけじゃなくて、このお話全体として「わからないこと」ばかりで、いろいろ考えてこうかな、って思うことはあるけれど、確実に「こうだ」と言い切るには不確かすぎる。それは、お話の核になっているリューベンの存在について、私たち観客に与えられる情報が少なすぎるからだと思う。リューベンは19歳で、(おそらく)自死する。しかも、私たちがこの目と耳でリューベンの存在を確認できるのは、9歳で他の3人に出会った時、そして19歳で意を決したように崖の上に立っている時だけ。後はすべて他の3人が語るリューベンの情報しか知り得ない。だからわからない。彼らの語るリューベンの姿は、どれも食い違っている。それは彼らがそれぞれ見て聞いて感じたそれぞれのリューベンだから、そのうちの全てが正しくて正しくないのだと思う。「事実」というのは人の数だけあって、それを正しいとか正しくないとか判断するのはナンセンスなんじゃないかなあ、というのを改めて感じた。だけど、彼らにとっての「事実」は何だったのか? っていうところにはきっとものすごく意味があって、私はそれをできるかぎり読み解いていきたいなと思って、鑑賞後に気づいたことをメモしていたらかなりの量になってしまった。また考えがまとまったらエントリを書けたらいいんだけど、いつになるかはわかりません。Blues見てからかも。

 

 キャラクターとしてはやっぱりトオルを愛しく思う。トオル自身がどう思ってたかはわからないけれど、彼のゴンゾへの執着は愛というか彼のことを好きだったんだろうなと思う。ああいう男が好きで好きでたまらないし、荒木さんのビジュアルも演技もすごく好きだからトオルを偏愛しています。19歳のビジュアル、狂おしいほど好き。

 

 作品としてすごく好きなので、どこかで再演してくれることを望むばかりです。誰にやってほしいかな。